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観賞魚の友 [グッピーの秘]

IMG_0919 (002).JPGIMG_0916 (002).JPG 観賞魚の友は観魚タイムズ社というところから出版された雑誌で当方では3冊しか保有しておらず、未だ全貌は不明である。1967年5月号が創刊2号であり9月号で早くも発刊遅延を詫びる文言があるので以降そんなに続いてはないと想像される。少なくとも10月号のグッピー特集は発刊されているはずなのだが、、。
 日本がイケイケだった頃のアクアリウム業界の資料は大いにツボなのだがもはや新規の入手はほとんど不可能と思われる。

この時代の(今も?)魚の販売名はいい加減なのであまり信用されないよう。レオパードデルタ、とあるが1967年当時黄色の今でいうドイツレオパードはまだ輸入されていない。黄色の点々模様の尾を持つグッピーは憧れであった。この魚は恐らく故浜井和泉利夫氏の手による系統と思われる。今見ても魅力的な柄で飼ってみたくなる。画像が悪いのはお許しいただきたい。雑誌の写真自体がピンボケ(死語?)なので。
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上下は似ているが別物のようだ。名前も当時ありがちな名前である。メスもそれらしく、当時よくあったという、当て雌ではなさそうだ。
下はフォンテーヌという名前からして故和泉克雄氏の魚、と思われるが直接のブリード個体なのかどうかは不明。メスはそれらしい(その後のモザイクのベースになる模様を持っている)が雄の模様が赤っぽくぼやけているような気もする。


’70年以前はこのように資料自体が少ないのに加えて写真の質も悪い、また白黒ページも多くいろいろと推測を巡らさなくてはならない。それでもフィルム写真、それも高価だったカラーフィルムで撮影困難なグッピーの写真を残した先人に感謝。

この時代にワイルド系からグッピーは急激に改良されたはずで、もうここに載せたグッピーに関して言うなら形態的、遺伝子的にはほぼ現在と変わりないくないのものになっているように見える。

デルタへのカギは1960年代なのだ。


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グッピーベースブック Vol.3? [グッピーの秘]

 不本意ながら世界一のグッピー本コレクターの座を譲らざるを得ないClaus Osche氏より金魚の新刊と交換でドイツの最新グッピー本を入手しました。Clausさんありがとう。
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 実は彼からは海外古文書がどんどん送られてきているのですが、ドイツ語を基本としてスウェーデン語の本まであり、ほとんど文字で少しのモノクロ写真と図、という頑固な本ばかりでなかなか噛めないのであります( ̄◇ ̄;)

今回の本は嬉しいな♪カラー写真が多くてわかりよいです。ほとんど図鑑。というか各品種、
遺伝子別に来歴やらが書かれている(ようで、笑)これはまるでグッピーベースブックみたい。
やっぱりベースブックって世界中のグッピー愛好家に衝撃を与えたのだと思います。

Gernot Kaden氏はどこかのHPで知ってました。そういえばどこかで見た写真が多い感じはします。
現在このHPはどこかに行ってしまった?のでコレクターとしては紙媒体はとりあえずキープすべきでしょう。

個人的に注目はメタリカとハーフタキシードの記載。
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ハーフタキシードは2005年に日本から来たと書いています。
これは2005年のインターナショナルグッピーコンテストの時に送ったラグナハーフタキシードのことを言っているに違いありません。実はこの時に向こうの人にプレゼントのつもりで送ったものです。スタンダードに一切合致しないこの魚をどう評価するのか、少し挑戦的な意味もあったのです。
これがその時の魚。(アクアライフ2005年12月号より)
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ハーフタキシードはKadenさんに気に入っていただけたようで自ら繁殖させているようです。なんだか独りで夜中ににやついてしまいました。

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メヒココロンビアの今 [グッピーの秘]

 F.B.のメヒココロンビアに触発されて撮ってみました。なにしろ行動力のない私なので撮影の技術も相変わらずだし、それに加えてやっぱりこいつらの撮りにくいこと!三角尾びれに慣れていて油断してました。

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左にちょっと写っている尾びれは見なかったことにしてください。全くの他人です^^
2年ほど前に繁殖力が鈍ったので某ワイルド系にクロスしたらしばらく変になってましたがようやく戻ってきたか?それにしても腹の緑と尾筒のレモンイエローとピントとポーズとはなかなか連動しません。合わせ技でどうぞ。

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うおっと、ちょっと向こう向いてしまいました。

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これはちょっとトップソード気味になってきました。理想とするのは尾先までレースの入ったラウンドなのですがレース模様はともかくソードが出たり色がついたり一定していません。ピンボケで申し訳ありません。

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こんな写真ですが全体の色味はこんな感じ。緑やら黄色は構造色のようで光の当たり方でかなり違います。それを写真で表現するのは至難の業。

グッピーは順列組み合わせですべてを語るなかれ。固定化してからの磨き上げはコンテストブリーダーを見習うところも多いのです。そのあたり苦手なところなのですが。
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13回忌なんだとか(汗)・・・・・グラステールの歴史② にしちゃいましょ [グッピーの秘]

 文化の日が終わって冬至まではどうも苦手な季節です。

 ちょうど12月11日頃ひょっこりこんなものが資料の中に挟まっているのを発見。故筒井氏のハガキではないですかっ。探していたんです。消印は83年2月1日となっていました。古っ!
 聞けば氏の13回忌の年なのだそうですっかり失念していました、というか忘れようとしていたのかもしれない・・・<思い出せよな(怒)>ということでしょうか。

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 写真の系統は当時大学生の筒井氏がグッピーを再開して最初に飼育していたグラステールです。前回更新のグラスの歴史とも連動しますね。このようなブルー系のグラス(今でいうガラスのグラス)は当時もコンテストでは<色抜け>とみなされて(少なくとも関東では)あまり評価されませんでした。和泉さんのスカイブルーネットも同様の表現です。

 オリジナルタイプに近いこのタイプはレース系に近いものだと今では言うことができますが、当時はレースグッピー、レーステールなどという固定種は存在しなかったのです。


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グラステールの歴史① 不定期連載 [グッピーの秘]

 Claus氏から連日鋭い質問が来ています。こんなことを知りたい人は世界中でも片手で数えられるのではないかと思いますが資料を出したついでにここにもメモっておきます。

 今のブルーグラスの起源は当然グラス、つまりグラステールというグッピーなのですが、それがいつ頃からいたのか、というのは実は曖昧なのです。

 ソ連(ソード連合)の調べではその起源はシンガポールから来たものでありグラスグッピーglass guppyとかグリッタースポットglitter spot guppyとかの記載が1970年頃のYKIグッピー養殖場の広告に登場しています(フィッシュマガジン)。ただし写真はありません。当時を知る故森氏はグラス=グリッタースポットだとおっしゃっていました。

 写真として初めて登場したのはこれ。(フィッシュマガジン1971年10月号)
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全日本グッピー協会コンテストの総合4位の魚として掲載されている魚が最初と思われます(注釈はなし)

当時としてはグラステールやレオパードはモザイクの一系統とみなされモザイクと混成して飼育されていたようで一般的には細かいモザイクくらいの認識だったのでしょう。

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 これはご存じ?熱帯メダカ族百科初版本の表紙。1971年刊。
 後年著者の和泉氏はこの魚がスカイブルーネットの最初の魚だと述べています(1973年頃全出誌)
 スカイブルーネットとグラスの関係は不明なのですがほぼ同時期に同様のパターンの魚なので同じ遺伝型をもつものと考えるのが妥当でしょう。後年(1980年頃)になると和泉氏も自分のブルーネットをグラステールと呼んでいます。(FM)
 どこがブルーやねん?というツッコミを師匠に入れることは当時中学生高校生だったソ連の我々にはできようはずがありません^^

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グッピーの進化②ショッカー-1 [グッピーの秘]

我が家で出現した魚です。
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ショッカー雌とモザイク雄のF1です。

この魚を見て①を思い出したというわけです。こういう魚最近よく見ると思いませんか?
そう!ダンボ系モザイクです。
個人的にはこれをモザイクとは言いたくないのですけどね。体型的にも独特な感じがしてこのタイプはみんな野太くなります。表現型と体格、体質が連動していることも長く付き合っているとよく経験します。
ちなみにコブラが抜けると同じように育てても一回り細くて小型になります。こういうのを上手に育てるとコンテストに優勝できるのでしょう(笑)
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もう少し大事に育ててみます。あまり期待しないでくださいね。(誰も期待してないって)



グッピーの進化①プロトタイプ [グッピーの秘]

探し物が出てきました。'92年頃のダイヤモンドグッピー協会(わかります?)のコンテストで撮影した写真です。下手な写真ですみません。

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飼育当初から外産グッピーでもひときわ派手なコブラタキシード(当時はこう呼ぶのが普通でした)は気になる存在でした。この年に突如このような魚が多数出品されていました。(もちろん国産品ではなく輸入魚そのままです)
下半身のタキシード斑が薄くなり、し下のコブラ模様が浮き出ています。

この系統のその後の展開に大変興味があったのですが、次の年からシンガポールではグッピーのウィルス病が大流行し多くの系統が失われました。ジェイドやモザイク系などが失われた中でコブラタキシードも存在はするもののギトギト感はなくなり、コブラ柄も大人しく魚体も小さくなっていきました。名前も魚に合わせてスマートなマルチタキシードと呼ばれることが多くなりました。

どこかで見たような [グッピーの秘]

 毎度お馴染みレオパードタキシードです。だって好きなんだもん。
 自分的には過去最高の出来上がりになりつつあり大事にしています。

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 だいたいのコツがわかってきました。模様が細かく入ると尾が裂けやすく、黄色が入ると伸びにくくなります。要はIFGAの魚のように白黒のダルメシアンな方向か黄色無地のドイツイエロー路線にすれば立派な魚になりやすいのでしょう。
 ですが敢えて黄色く模様のある魚を目指します。どこにもいない魚を作るのが趣味なもので。(500円で売ってるじゃない?という声はこの際無視無視、笑)

 よくタキシードが外れた魚が出ます。これはグレーのモザイク模様のコブラになります。(あれ~写真がないじゃないか!)こんなんです。
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(ALL ABOUT GUPPIES 1964 TFH表紙より)

追補)自家産魚
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さらにコブラも抜けた魚も出ます。こんなんになりました。
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あ、どっかで見たような、、、これやこれや!似てませんか?
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(同上書)
他の本によるとハーネルの魚だそうですがこの本には書いてありません。

いつか来た道、というかこの系統がハーネル?まで辿れる、とは言いませんがこういう魚から改良されてきたのだろうなあ、と祖先がうかがい知れます。グッピーの表現型は無尽蔵ではなくある程度のパターンがあるのかもしれない、とも思わされます。




ご無沙汰失礼しました [グッピーの秘]

 大変放置期間が長くなってしまいました。
 ごくごく個人的事情で6月から奉仕活動が主になっていまして魚を死なないように管理するだけで
精一杯、気づくと寝てしまう、それは歳の証拠なんでしょう。


 ともあれ、2年ぶりのイベントの告知をせねば。(遅過ぎ時間差でごめんなさい)

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 左半分はメダカブームの折盛り上がるのは必至でしょうから、せめて熱さだけでも負けないようにしたいものです。前回は100あまりの出品のほとんどすべて同じものがないというバラバラさに驚き拍手したものです。そんな魚を作る人たちが一つにまとまるわけはない(笑)のですが、ここはひとつ世界でも類のない非三角卵胎生メダカのイベント(しかも3回目)のために小異には目をつぶっていただきますよう。

 そういう魚ばかり並べてどれが1番かなんて決められるわけがない、どうしても決めたけりゃ、もう殴り合いするしかない(笑)。
 
 最近撮影を怠けているため数年前のメヒココロンビア画像など。
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 この魚の特色はViridis すなわち緑の斑点も個人的には重視しています。メキシコ産とコロンビア産からできたのはもちろんのこと国旗の色も反映されている(つもり)なのです。
 さて、今年彼らがどんな発展を見せてくれるでしょうか?


リオタキノの秘密 [グッピーの秘]

 故筒井良樹氏の珍作?(失礼)のひとつリオタキノ。
 リオ・タキノをアマゾンの地図で探しても出ていませんからね。和訳が必要です。
たきの河?=滝野川、そう、彼の店、めだか館パート1があったところ。決してワイルドではなく、ブリブリのワイルド系改良種なのでした。
 
 もともとは、○研ピーコックからの派生と思われますが、この尾びれを固めてジャパンブルーとコーラルを刷り込むのに私のところで15年かかりました。当初雀斑状の黒点が多く、<クワタくん>と筒井氏は言っていましたが、いつの間にか改名していました。

 私のところでは統廃合のため直系維持はしていませんが、今もその形質を消えないように保存しつつ、これがあまり出てこないように微妙に維持しています。もはやクワタくんの面影はありませんね。
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