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グリーンタキシード新話③ [三角コーナー]

昨年夏に屋外放し飼いにしたタキシード雑種の群れから生まれた1匹。
 これこそ求めていた色模様でした。尾の開きは今一つですがそんなことは問題ではありません。
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 1匹出ればこっちのもの、といつもうそぶいている以上何とかしなくては。
 グラスのメスを使うことにしました。
 F1ではオスのタキシードは出現せず。スタジオポエキリアさんのドットパールやピクタさんのÝ型プラチナタキシードとはとは違いXタキシードであることが判明。ますますこれはグリーンタキシードを彷彿とさせました。
 元親の雄をひたすら引っ張ってF1タキシードのメスに交配して出現したのが先日ご紹介した魚です。同世代に数匹同じ色柄が出現しました。
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グリーンタキシードのグリーンというのは微妙な表現ですが発色する頃に尾筒付近にほの見える黄色と空色の入り混じって緑っぽく光る、というのが本当のところだろうと認識しています。
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グリーンタキシード新話② [三角コーナー]

典型的なグリーンタキシードの画像は多くなく1968年には良品が見られますが翌年からのものは色に乱れが見え出し、70年以降はドイツイエロー、モザイクタキシードに取って代わられてしまい見ることはなくなりました。
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 以上は第1回日本グッピー協会コンテストの入賞魚  フィッシュマガジン1968年8月号より

渡来したニュータイプのブルー(グリーン)タキシードはオスだけだったので、その相手には当然のことであるが、先に述べた雑種のメス(赤またはピンクの尾びれのタキシードグッピー)が用いられた。~しかしこの<●●●(メス)>はニュータイプの紳士との結合によって予期しなかった素晴らしい結果をもたらした。
その一はニュータイプのオスにふさわしいメスがあらわれたことである。~
その二は今までに多くでたさまざまな雑種タイプがファンシー的になり、尾びれに小さな点が多くでるのが多くなった。これが今日モザイク何々といわれてあ(いる)タイプのもととなったものである。ある人はこのモザイクタイプをあたかも自分が作出したようにいっているが~~
           <和泉克雄 グッピー交配の秘密>より抜粋 ()内は筆者注 

グリーンタキシードによってモザイクは誕生したのですが本筋の魚はついぞ見られなくなってしまった、というわけです。
オスのみだったグリーンタキシードの相手に赤系タキシードのメスを使うことはすごく順当な考えですが結果的にグリーンタキシードのX遺伝子がレッドタキシードのXと混在することになり分離が不可能になった、ということにようやく気付いたのでした。

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グリーンタキシード新話① [三角コーナー]

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この魚の世代でこのような雄が数匹ですが出現しました。まだオスは少ないのですがほぼできた、と言っていいと思います。
グリーンタキシードと聞いてこの姿を想い浮かべる人はもはや日本では数名なのじゃないでしょうか。検索しても緑っぽい紳士服の画像ばかり。H渡さんの単色の尾のグリーンタキシードをイメージできる方はかなりデキル。
 しかしお爺世代が憧れるのはグリーンの斑点のタキシードなのです。実は自分もその姿は写真でしか見たことがないのです。
 苦節ウン十年ようやく復活が叶いました。あまりに仕事が遅くてすみません(苦笑)
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< 和泉克雄著 グッピーへの招待>から転用

 初期のグリーンタキシードのスタンダード・タイプというものは、頭から背がピンクを帯びた灰色、背びれは濃い黄色、下半身は尾びれの基部までくっきりとした黒、尾びれは空色に濃いグリーンの斑点が水玉状に並列し胸びれは透明~ 
                      <和泉克雄 グッピー百科>

 このタイプのグッピーは<グリーンタキシード>とよくよばれているが、多くは<ブルー>であって~~1963年頃ドイツで作出され、64年頃から日本でも飼われるようになった~このタイプのグッピーもオスしかこなかった。そのオスの表現型といえるものは頭から背中、胸の部分がピンクを帯びたグレイ腹部から尾びれ基部までが黒、尾びれは明るいブルーに濃いブルーの斑点、背びれは濃い黄色でほかのどのタイプのグッピーより長かった。
                      (和泉克雄 グッピー交配の秘密)

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第15回穂竜愛好会全国品評会 [G-fish(]

 遅くなりましたが令和4年10月8日に行われた穂竜愛好会品評会のご報告です。
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 会場はいつものように赤穂市の赤穂城址 武家屋敷公園です。天候が心配されましたが金魚の体調には絶好の曇天。
 朝一の新幹線は連休初日とあって満席でした。いよいよコロナ明けなのか?
 会場到着10時過ぎ、ほぼすべての準備が整った頃の重役出勤でご苦労された方々には申し訳ない限りでした。
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審査はベテラン会員さんが分担して行われていました。日頃研究会勉強会をよくされているので手際のいいこと。
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上位の魚などは公式ページのものなどをご参照ください。
https://horyu-aikoukai.jimdofree.com/
ここでは個人的な感覚で漠然と撮影したもののうち画像の出来が良いものだけをご紹介します。
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特別頒布魚もたっくさん。更に会員には半額なのでこれはその場で入会するしかないでしょう。
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タキシードグッピーの職人 [グッピー偉人伝]

 私の前の世代のブリーダー、田中一年さんは’60年代後半から’80年代まで地道に継続されたブリーダーで作出魚はほぼタキシードグッピーオンリーでした。
 リアルタイムでは見ていないのですが各地のグッピーで優勝入賞されたグッピーは当時唯一の情報源のフィッシュマガジンに掲載されていました。それを見るためにバックナンバーを探し回ったものです。作られる魚はどれも圧倒的にクールでカッコよく見えました。
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 第4回誌上グッピーコンテスト優勝魚(フィッシュマガジン 1969年11月号表紙)
 https://hanayan-guppy3.blog.ss-blog.jp/2010-02-14
 私はこの号の発行の10年ほどあとにこれを入手したのですがそれでも衝撃を受けたものです。そののちピーシーズのグッピー本制作時に別カットを表紙に使いたかった、と故筒井氏に聞いたことがあります。

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 これは第7回誌上グッピーコンテスト優勝魚 (1973年5月号)
 フィルムカメラの時代にグッピーを写真に収めることすら相当の技量がないとできなかったのです。当時の紙面では尾の黒斑が濃い緑に見えます。

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 関西グッピークラブ優勝魚(1973年7月号)
 尾びれの色が進化しています。当時は黄色系と白色系がいたと記憶しています。ドイツイエロータキシード(当時の名称)は虚弱で作りにくい魚とされていたのですがそれが優勝したことが快挙だったのです。
 私達の世代のグッピーマニアには憧れの存在で遠い目標でした。

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 ダイヤモンドグッピーコンテスト優勝魚 (1982年9月号)
 少しの休止期間を経て新たに作られた魚です。
 この魚は会場で実際に見ましたが写真よりも数段素晴らしくてコンテスト会場で圧倒的に抜きんでていたものです。1884年12月号のグッピー特集号の表紙も飾っています。
 私はこの前年に大阪のご自宅に押し掛けてグッピーを見せていただき、以後折々気にかけていただきました。

 2021年9月亡くなったとの報せがありました。88歳。ドイツイエローは一時飼育者2名になっていた時期があり田中氏が今に繋いだ功労者でもあります。先達に最大の敬意を表しここに掲載させていただきました。

 
 

 
 
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オールドファッション [三角コーナー]

 3年ほど前に街のショップで廉価版のルチノーオールドファッションを購入。ほとんど期待しないで適当にメスを当てて次世代を確保し、模様もまばらで何となく育てていたら、月齢とともにどんどん良くなるではありませんか。
 恥ずかしながらオールドファッションてほとんど飼ったことがなかったのです。現在は数世代が経過していますが大いに楽しませていただいています。
 いやー、あらためてオールドファッションは私の理想に近いグッピーだと実感しています。(じゃあ何で飼わなかったのでしょうかね??)
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最後の魚はオールドファッションモザイクです。OFモザイクは天下無双に奇麗なグッピーだと思います。ちょっと旬を過ぎてしまいました。来月のコンテストを密かに目標にしていたのですが、そこまでは無理のようなのでこの場に記録しておきます。

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やっとこさ [三角コーナー]

 昨夏は酷暑の影響で三角尾びれの大きなものは尾が焼けてしまいました。昔行ったシンガポールの養魚場でグッピーの池の半数に日覆いの屋根がついていたのはやはり日焼け防止だったのですね。今更ながらあらためて実感しました。
 その結果秋の幼魚を室内で仕上げなければならず、数も少ない中から極小スペース(39センチ撮影水槽)で仕上げなくてはならず、時間がかかりました。
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モザイクの再構築がここ数年のテーマでいろいろと混ぜ物をした結果がこんなです。背びれは長いのですが尾と連動しないし(別にそれはそれでいいと思っています)尾のパターンはなんかシンガーモザイクみたい。尾筒もなんか短い(これも実はこれでもいいと思っている)。

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実はこちらがエースだと思ってるのですがまだ未完成品のため良さが伝わらないですね。

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モザタももう少し飼い込みが必要。

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そんな時はポーズでごまかす。

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個人的に一番好きなのはこれ!



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風雲急 [前衛作]

 
 数年前より三卯養魚場さんから提供をうけた1匹からドイツ鯉のようないわゆる鏡鱗(カガミリン)をもつオランダ系の金魚の繁殖と遺伝の研究をしています。ここにきて輸入金魚の中にこの形質をもつものが各所で報告されています。
三卯養魚場FB
https://www.facebook.com/san.u.fish.farm/

らんちゅう型が今年は多いみたいです。

トロピカルフィッシュ佐野さん
http://gold-fish-sano.com/blog/
ドラゴンスケール(龍鱗蘭寿)と名付けたり
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画像提供 穂竜愛好会 Sさんより

リミックスインター店さん
https://remix-net.co.jp/?p=480076
は羅漢鱗と呼んでます

お前の所は何をやっとったんじゃ、と言われそうなので
今年はF2世代(昨年と同じ世代ですが2回目)で青文タイプ、メノウタイプ、革タイプなどが出現しています。
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荒ゴケタイプ これでも良品の方で成長とともにあまり普通タイプと区別がつかなくなるものもいます。

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青文タイプ 良型ではないですが参考のため

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側線上にだけきれいに鏡鱗が並ぶのが理想ですがなかなか出ないですねえ。

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今年のトピック 革タイプ(鱗なし)も出ました。昨年も1匹出たのですが撮影前に死んでしまいましてん(どこの人?)

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観賞魚の友 [グッピーの秘]

IMG_0919 (002).JPGIMG_0916 (002).JPG 観賞魚の友は観魚タイムズ社というところから出版された雑誌で当方では3冊しか保有しておらず、未だ全貌は不明である。1967年5月号が創刊2号であり9月号で早くも発刊遅延を詫びる文言があるので以降そんなに続いてはないと想像される。少なくとも10月号のグッピー特集は発刊されているはずなのだが、、。
 日本がイケイケだった頃のアクアリウム業界の資料は大いにツボなのだがもはや新規の入手はほとんど不可能と思われる。

この時代の(今も?)魚の販売名はいい加減なのであまり信用されないよう。レオパードデルタ、とあるが1967年当時黄色の今でいうドイツレオパードはまだ輸入されていない。黄色の点々模様の尾を持つグッピーは憧れであった。この魚は恐らく故浜井和泉利夫氏の手による系統と思われる。今見ても魅力的な柄で飼ってみたくなる。画像が悪いのはお許しいただきたい。雑誌の写真自体がピンボケ(死語?)なので。
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上下は似ているが別物のようだ。名前も当時ありがちな名前である。メスもそれらしく、当時よくあったという、当て雌ではなさそうだ。
下はフォンテーヌという名前からして故和泉克雄氏の魚、と思われるが直接のブリード個体なのかどうかは不明。メスはそれらしい(その後のモザイクのベースになる模様を持っている)が雄の模様が赤っぽくぼやけているような気もする。


’70年以前はこのように資料自体が少ないのに加えて写真の質も悪い、また白黒ページも多くいろいろと推測を巡らさなくてはならない。それでもフィルム写真、それも高価だったカラーフィルムで撮影困難なグッピーの写真を残した先人に感謝。

この時代にワイルド系からグッピーは急激に改良されたはずで、もうここに載せたグッピーに関して言うなら形態的、遺伝子的にはほぼ現在と変わりないくないのものになっているように見える。

デルタへのカギは1960年代なのだ。


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コレクター [書庫]

 世界中にはほんの片手で数えるほどのグッピー本コレクターがいる。こういう酔狂はデジタル社会では取り残される一方で次世代はついて来れないのじゃないだろうかと思っている。世界中に数人の人々はSNSで情報をやり取りしているのだが、交流が活発になるとデータの見せ合いっこでは収まらず、現物を見たい、クレクレ、という展開になる。
 例えばアクアライフが良い例で毎月のグッピー特集は世界のグッピー野郎は見たくてたまらないのだが海外では売ってない・・。980円の本でも地球の裏側まで発送すると定価よりも送料が高くなる(泣)
 アクアライフのグッピー特集号を英語で出せば販売部数はきっと10倍になる!はず、、ではないか、と推測、している。

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今回の発端はこれ。フィッシュマガジン1991年2月号である。国内でももはや持っている人はそう多くないであろうこの本を地球の裏側に送ってあげた方がおり、その爪楊枝の先を彼はほじってきたのだった。

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78ページ、コリドラスで有名なG氏(※)によるグッピー単行徒然本という一文の中に当時でも貴重であったグッピー本9冊が紹介されている。その中の1冊、観賞魚の友昭和42年10月号を見たい、という要望を受けた。
 この雑誌の件は実は私も所持しておらず、そのうちG氏におねだりしようと思っているうちに時が経ちすっかり失念していた・・・

 この件から思い立ったこともあり今後少しずつ古文献を紹介しようと、は思っているがなに分、こつこつが苦手の私のことであるし、なにより世界中で数人のために日本語でブログを書いてどうするの??

※コリドラス界(あるのかそんなの?)では'90年代には独壇場であったがらんちゅう、東錦にも一家言あり、エンゼルマニアでもあり、グッピー蔵書もすべて押えている、という怪人。
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